先祖代々のお墓を墓じまいする場合、閉眼供養と呼ばれる儀式を行うのが一般的です。閉眼供養は、菩提寺の僧侶に読経をお願いすることになりますが、その際にはお布施を渡します。
しかし、周囲に閉眼供養の経験がある方がいないと、お布施の相場や当日の流れなど、具体的なことが分からないという方も少なくありません。
そこで今回は、閉眼供養における一般的なお布施の相場や、当日どのような流れで閉眼供養を行えばよいかなど、注意点も含めて解説します。
目次
閉眼供養のお布施の相場はいくら?
閉眼供養では、読経をしてもらう僧侶に対してお布施を包みます。その際にかかる費用相場は以下のとおりです。
項目 | 費用相場 |
お布施 | 3~10万円 |
お車代 | 5,000~1万円 |
御膳料 | 5,000~1万円 |
お布施の金額は、お寺との付き合いの長さによっても変わりますが、一般的には3~10万円程度です。
お墓の場所が菩提寺ではなく別の場所にある場合は、お車代として5,000~1万円程度を包んで渡します。
さらに、御膳料が必要なことがあります。閉眼供養の後に僧侶が会食の席に参加しない場合御膳料が必要です。御膳料の相場は5,000~1万円です。ただし、僧侶が参加する場合は必要ありません。
閉眼供養の当日の流れ
閉眼供養の儀式は、大体30分から1時間程度で終了します。具体的な当日の流れは以下のとおりです。
当日の流れ | 内容 |
1.お墓の清掃 | 閉眼供養が始まる前に、墓石やお墓の区画をきれいな状態に清掃しておく |
2.お墓にお供え物をする | 「五供」と呼ばれる、水・食べ物・花・蝋燭・お香の5つをお墓にお供えする |
3.僧侶の到着と読経 |
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4.会食 | 参列者や僧侶を含めた会食を執り行う場合は会場に移動する |
当日の流れを把握しておくことで、スムーズに対応ができます。場所や宗派によって細かい違いもありますが、故人様への敬意を持って供養を行いましょう。
閉眼供養のマナー
閉眼供養を行ううえで気をつけたいマナーは、以下のとおりです。
服装
閉眼供養では、喪服を着用する必要はありません。一方で、カジュアルすぎる普段着はマナー違反となるため、平服での参加が好ましいといえます。男性であれば黒や紺といった色合いのスーツ、女性は同系色のスーツやワンピースなどを着用します。
お布施
お布施を持ち歩く際は必ず袱紗(ふくさ)に包み、渡す際に取り出します。閉眼供養の儀式が終了した後にお布施を渡すのが一般的です。その際は、「ささやかではございますが、こちらはお礼です」と伝えて渡すようにしましょう。
閉眼供養後のご遺骨の供養方法
閉眼供養を終えた後は、手元にご先祖様や故人様のご遺骨が残りますが、その後の供養方法についてもしっかりと考えておかなければなりません。
新しいお墓に埋葬
これまでと同様の供養を続けるのであれば、新たにお墓を建立し、その中にご遺骨を埋葬して供養をします。その際には、故人様の魂を宿すための儀式である「開眼供養」を行う必要があります。お墓を建立することで、供養の場を明確に設けられるため、引き続き家族や親戚が参拝できるのがメリットです。
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永代供養
「お墓に納骨したいけれど、新たにお墓を建立する余裕はない」という場合は、永代供養がおすすめです。寺院や霊園と契約し、ご遺骨の管理や供養を行ってもらいます。半永久的に供養をしてもらえるため、お墓にかかる経済的な負担も軽減できます。
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散骨
海や山などの自然環境に、粉末化したご遺骨を撒いて供養する方法です。死後は自然に還りたいと願う人に選ばれています。また、散骨はお墓の管理が必要ないため、残された家族の負担を大幅に減らせるというメリットがあります。
手元供養
手元供養は、自宅や身近な場所でご遺骨の保管や供養を行う方法です。具体的には、ご遺骨を骨壷に入れ、仏壇や飾り棚に安置します。この方法は、いつも故人様の存在を感じられるだけでなく、手を合わす頻度や設置場所などを自分で決められるため、自由に供養ができます。
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