先祖代々のお墓を墓じまいする場合、閉眼供養と呼ばれる儀式を行うのが一般的です。閉眼供養は、菩提寺の僧侶に読経をお願いすることになりますが、その際にはお布施を渡します。
しかし、周囲に閉眼供養の経験がある方がいないと、お布施の相場や当日の流れなど、具体的なことが分からないという方も少なくありません。
そこで今回は、閉眼供養における一般的なお布施の相場や、当日どのような流れで閉眼供養を行えばよいかなど、注意点も含めて解説します。
目次
閉眼供養とは

閉眼供養とは、僧侶による読経によって墓石に宿っている仏様の魂を抜き取るための儀式です。お墓の中に込められている仏さまやご先祖様の霊魂を敬う大切な儀式といえます。
お墓を新しく建てたり、お墓の場所を移動したりするなどの改葬時には、この閉眼供養をしてから行うことをおすすめします。また別の供養方法を選択する際にも墓じまいをしますので、改葬同様に閉眼供養を行います。
個々の生活スタイルに応じて供養方法を選べる時代になってきましたが、不安や罪悪感を残さず次の供養へ進むためにも、閉眼供養は大切な節目となります。
閉眼しないとどうなる

お墓は先祖代々から受け継がれてきた特別な場所です。
お墓を建て直したり、場所を移動したり、他の供養方法を選択する際は家族や親族と話し合い、相談しながら行うことが大切です。自分の考えだけで進めてしまうとトラブルの原因につながります。
また、墓じまいをする際は閉眼供養するのが当然の成り行きと考えられています。閉眼をしないとお清めや弔いの心がご先祖様に届かなく、さらには石材店などが工事を受けてくれない可能性もでてきます。理解を得られたうえで、開眼供養に立ち会ってもらいましょう。
閉眼の全体の流れ

ここでは、閉眼供養(墓じまい)の流れについて解説します。実際の流れと異なる場合がありますが、参考までにご確認ください。
STEP1
まず、親族やお墓のある寺院に墓じまいの意向を伝えます。特に親族間のトラブルを避けるために、墓じまいを行いたい旨を伝え、理解を得ることが重要です。
STEP2
次に、新しい供養先から受入証明書を発行してもらいます。そしてお墓のある寺院に正式に墓じまいを申し出、埋葬証明書を発行していただきます。
役所で「改葬許可申請書」を記入し、「受入証明書」と「埋葬証明書」の全3点の書類を提出します。その後、「改葬許可証」が発行され、墓じまいが可能になります。
STEP3
最後に、寺院にて閉眼供養を行い、お墓を撤去、更地にします。
一般的には墓じまいを行う旨を伝えた後、各種手続きを行い、閉眼供養を実施します。手続きは各自治体・地域によって異なる場合があります。必ず確認を行いましょう。
閉眼供養のお布施の相場はいくら?
閉眼供養では、読経をしてもらう僧侶に対してお布施を包みます。その際にかかる費用相場は以下のとおりです。
| 項目 | 費用相場 |
| お布施 | 3~10万円 |
| お車代 | 5,000~1万円 |
| 御膳料 | 5,000~1万円 |
お布施の金額は、お寺との付き合いの長さによっても変わりますが、一般的には3~10万円程度です。
お墓の場所が菩提寺ではなく別の場所にある場合は、お車代として5,000~1万円程度を包んで渡します。
さらに、御膳料が必要なことがあります。閉眼供養の後に僧侶が会食の席に参加しない場合御膳料が必要です。御膳料の相場は5,000~1万円です。ただし、僧侶が参加する場合は必要ありません。
閉眼供養の当日の流れ
閉眼供養の儀式は、大体30分から1時間程度で終了します。具体的な当日の流れは以下のとおりです。
| 当日の流れ | 内容 |
| 1.お墓の清掃 | 閉眼供養が始まる前に、墓石やお墓の区画をきれいな状態に清掃しておく |
| 2.お墓にお供え物をする | 「五供」と呼ばれる、水・食べ物・花・蝋燭・お香の5つをお墓にお供えする |
| 3.僧侶の到着と読経 |
|
| 4.会食 | 参列者や僧侶を含めた会食を執り行う場合は会場に移動する |
当日の流れを把握しておくことで、スムーズに対応ができます。場所や宗派によって細かい違いもありますが、故人様への敬意を持って供養を行いましょう。
閉眼供養のマナー
閉眼供養を行ううえで気をつけたいマナーは、以下のとおりです。
服装
閉眼供養では、喪服を着用する必要はありません。
一方で、カジュアルすぎる普段着はマナー違反となるため、平服での参加が好ましいといえます。男性であれば黒や紺といった色合いのスーツ、女性は同系色のスーツやワンピースなどを着用します。
お布施
お布施を持ち歩く際は必ず袱紗(ふくさ)に包み、渡す際に取り出します。閉眼供養の儀式が終了した後にお布施を渡すのが一般的です。
その際は、「ささやかではございますが、こちらはお礼です」と伝えて渡すようにしましょう。
閉眼供養後のご遺骨の供養方法
閉眼供養を終えた後は、手元にご先祖様や故人様のご遺骨が残りますが、その後の供養方法についてもしっかりと考えておかなければなりません。
供養方法や管理方法はいくつかありますが、ご遺族の方が一番管理しやすい方法を選択するのがおすすめです。墓じまいを行うからこそ、負担の少ない方法を選択するべきともいえます。
新しいお墓に埋葬
これまでと同様の供養を続けるのであれば、新たにお墓を建立し、その中にご遺骨を埋葬して供養をします。その際には、故人様の魂を宿すための儀式である「開眼供養」を行う必要があります。
お墓を建立することで、供養の場を明確に設けられるため、引き続き家族や親戚が参拝できるのがメリットです。
関連記事:改葬とは? お墓のお引っ越し・移転を検討している方へ手順や費用を解説
永代供養

「お墓に納骨したいけれど、新たにお墓を建立する余裕はない」という場合は、永代供養がおすすめです。最初に永代供養墓料を支払うことで、その後の管理・供養を寺院や霊園に任せられる供養方法です。
単身世帯や子どもを持たない世帯の増加などに伴い、永代供養を選択する方が増えてきています。個別の区画内で供養する単独墓や集合墓、ほかの人とともに供養する合祀墓など、さまざまな種類があります。
半永久的に供養をしてもらうことが可能で、お墓にかかる経済的な負担も軽減できるのが特徴の一つです。
関連記事:墓じまい後の供養先はどうする?共同墓地の永代供養とそれ以外の選択肢とは
散骨
海や山などの自然環境に、粉末化したご遺骨を撒いて供養する方法です。死後は自然に還りたいと願う人に選ばれています。
また、散骨はお墓の管理が必要ないため、残された家族の負担を大幅に減らせるというメリットがあります。
手元供養

手元供養は、自宅や身近な場所でご遺骨の保管や供養を行う方法です。具体的には、ご遺骨を骨壷に入れ、仏壇や飾り棚に安置します。
この方法は、いつも故人様の存在を感じられるだけでなく、手を合わす頻度や設置場所などを自分で決められるため、自由に供養ができます。
関連記事:手元供養とは? 知っておきたいメリット・デメリットや方法について
シーセレモニーの海洋記念葬

「墓じまい後も心のこもった供養は続けたい」とお考えの方も多いのではないでしょうか。供養の期限もなく、故人様を身近に感じられる供養方法として海洋散骨もおすすめです。
シーセレモニーでは、海洋散骨の儀式を故人様の新たな旅立ちの日と位置づけ、海洋記念葬と呼んでいます。
また、お客様の人数やスタイルに合う一隻が見つかるよう、豊富な種類のクルーザーをご用意。東京や神奈川、大阪、沖縄など希望のエリアで海洋散骨プランを提供しています。
ご遺族様だけでクルーザーを利用できるファミリー散骨プランや、弊社スタッフがご遺族様の代わりに散骨をする代理散骨プランなどをご用意しています。
音楽を流したり、思い出の品を飾ったり、故人様やご遺族様の希望に沿ったプランをご提案いたします。
墓じまい後の散骨の日を、笑顔で振り返られる一日にしたいとお考えの方は、ぜひシーセレモニーにご相談ください。

