LINEでご相談
少子高齢化が進む現代において、お墓をめぐる状況も変わりつつあります。例えば「故郷にあるお墓の管理が難しくなった」「お墓を継ぐ人がいない」など、これまでのようにお墓を守っていくことができないかもしれないという不安を抱えている方は多いのではないでしょうか。
このような問題を解決する方法として、自宅近くの墓地や永代供養へのお墓の引っ越しを検討する方も増えています。
そこで今回は、お墓を引っ越す際の手順や費用、注意すべきポイントについて詳しく解説します。お墓の引っ越し後の供養方法についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
お墓を引っ越しする4つのパターン
お墓の引っ越しとは、すでにお墓や納骨堂に納められているご遺骨を、ほかのお墓に移して供養することです。正式には「改葬」と呼ばれ、その方法は4つのパターンに分けられます。
- 墓石ごとご遺骨を全て移動する
- 新しい墓石を用意しすべてのご遺骨を移動する
- 骨壺が複数納められている場合は、その一部のご遺骨だけを移す
- 骨壷の中に入っているご遺骨の一部移す（分骨）
いずれも引っ越し先との手続きや管理方法について、事前に確認しておかなければなりません。
お墓の引っ越しの流れ
お墓の引っ越しには自治体の許可が必要です。ここでは、基本的な流れを紹介します。
1.新しいお墓を探し、移転先を決定する
希望に合った新しいお墓を探し、移転先を決めます。
2.「墓地使用許可証」と「受入証明書」の発行
移転先のお墓の管理者（寺院、霊園など）に「墓地使用許可証」と「受入証明書」の発行を依頼します。
3.「改葬許可申請書」の入手
既存のお墓がある役所で「改葬許可申請書」をもらい、お墓の管理者（寺院、霊園など）に「埋葬証明書」の発行を依頼します。埋葬証明書は、改葬許可申請書の所定の欄にお墓の管理者が証明をする場合も多いため、確認が必要です。
4.「改葬許可証」の交付
これまでに用意した「墓地使用許可証」「受入証明書」「改葬許可申請書」「埋蔵証明書」をそろえて役所に提出し、「改葬許可証」を交付してもらいます。「改葬許可証」は、ご遺骨の取り出しや納骨に必要です。
5.ご遺骨を取り出す
お墓から遺骨を取り出す前に閉眼供養を行うのが一般的です。閉眼供養を終えたら、石材店といった専門業者に依頼してご遺骨を取り出します。お墓を返還する場合は、墓石を撤去して更地に戻します。
6.新しいお墓に納骨する
新しいお墓の管理者（寺院、霊園など）に「改葬許可証」を渡して納骨する日を決めます。開眼供養を行ったあとは、新しいお墓に納骨して引っ越しは完了です。「改葬許可証」以外に必要な書類はないか、改葬先に確認をしておきましょう。
お墓の引っ越しには許可が必要
お墓の引っ越しは、自治体の許可なしに勝手に行うことはできません。
厚生労働省『墓地、埋葬等に関する法律（昭和23年５月31日法律48第号）』では、以下のようにに記されています。
第5条 埋葬、火葬又は改葬を行おうとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、市町村長（特別区の区長を含む。以下同じ。）の許可を受けなければならない。
引用元：厚生労働省『墓地、埋葬等に関する法律（昭和23年５月31日法律48第号）』
許可なくお墓の引っ越しを行ってしまうと罰則の対象となるため、十分に注意しましょう。
お墓の引っ越しにかかる費用の相場
お墓の引っ越し費用で大きな割合を占めるのが墓石の撤去費と移転先のお墓の購入費です。
移転先にお墓の購入費は？
お墓を購入する際に必要となる費用は、墓石代だけではありません。このほかに、墓石を設置するための費用や、新たな霊園や寺院に支払う永代使用料など、総額で200万円以上かかることも珍しくありません。
仮に、新しい墓石は購入せず、既存の墓石を使う場合でも、運搬費が必要です。墓石の大きさや移動距離によって費用は変動しますが、おおよそ20～80万円程度といわれています。
既存の墓石の撤去費は？
既存のお墓を撤去して更地に戻す費用の相場は、1平方メートルあたり8～15万円です。引っ越し方法や移転先のお墓の種類などにより費用の差は大きく異なりますが、全体で100～300万円が一般的な目安と考えておきましょう。
※地域・お墓の引っ越し先によって相場は変動します。
お墓の引っ越しで起きやすいトラブルと回避するポイント
お墓の引っ越しはスムーズに進めたいものですが、ささいなことからトラブルに発展してしまうこともあります。
ここでは、お墓の引っ越しで起こり得るトラブルと、回避するポイントをご紹介します。
親族間で意見が合わない
お墓の引っ越しは、遺族全員が納得した形で進めていくのがベストです。しかし、親族間で意見が合わずにトラブルになってしまうこともあります。
たとえ自分が故人様と最も近く親しい身内であったとしても、勝手に決めることは避けましょう。あとから口論にならないために、家族だけでなく親族も交えて事前に話し合いをし、同意を得ておくことが大切です。
手続きが遅れて書類が間に合わない
お墓の引っ越しには、「墓地使用許可証」「受入証明書」「改葬許可証」など、必要な書類が多数あります。手続きがぎりぎりになり、各書類の発行が遅れると、お墓の引っ越し日程に影響が出てしまいます。自治体への申請手続きは、時間に余裕を持って行いましょう。
寺院や霊園とのトラブル
新旧のお墓の管理者と友好な関係を築いておくことも重要。特に檀家（だんか）を離れる際の離檀料に関するトラブルを未然に防ぐため、お世話になった住職に引っ越しの経緯をに説明し、理解を得ておくことが大切です。
離壇料はあくまでも感謝の気持ち。金額やそもそも必要なのかという点については、寺院の住職や親族としっかり話し合いましょう。
関連記事：お墓からお骨・遺骨を移動する際の注意点
海洋散骨や手元供養で故人様を弔う方法
供養を続けるために行うお墓の引っ越しですが、費用面で不安になる方も多くいます。なるべく費用を抑えたい方は、海洋散骨や手元供養を検討してみてはいかがでしょうか。
海洋散骨や手元供養は、従来のようなお墓を必要としない供養方法として近年注目を集めています。
お墓を持たない供養方法の主なメリットは以下の3つです。
- お墓にかかる費用の削減
- 子孫の負担を軽減できる
- お墓参りが不要でいつでも供養できる
お墓を持たない供養方法は、お墓の建立費だけではなく、半永久的に必要となるお墓の維持管理費も大幅に軽減できることがメリットです。そのため、これから先、子孫に経済的にも迷惑をかけたくない方にとっては最適な供養方法ではないでしょうか。
また、お墓に行かずとも故人様を供養できるため、遠方に住んでいてお墓に足を運ぶのが難しい方や、定期的にお墓参りに行って管理をするのが難しい方にもメリットのある方法です。
関連記事：お墓がないけど大丈夫？お墓を持たずに故人様を供養する方法
シーセレモニーの海洋散骨プランについて
シーセレモニーでは、海洋散骨プランの提案や手元供養品の販売を行っています。
ここでは、実際に利用された海洋散骨プランの内容やお客様の声、手元供養品についてご紹介します。
ファミリー散骨プラン
- 使用クルーザー：アニー号
- 利用プラン：ファミリー散骨プラン
- 乗船人数：5名様
- 乗船場所：東京
「家族全員で、明るく故人様をお見送りしたい」というお気持ちに寄り添った散骨セレモニーを行いました。船上デッキで故人様のお写真を携えての記念撮影を行い、和気あいあいとした雰囲気に包まれつつ、散骨エリアとなる羽田沖へ向かいます。
献酒や献花を済ませ、黙祷後に散骨スポットを周回して散骨セレモニーの終了です。参加者のなかに小さなお子様がいたため、還りの道すがら、船長とともに船の操縦を行うといった船長体験をしていただきました。
お客様の声
昨日は大変ありがとうございました。
生前の母の意向が滞りなく進められて、大変嬉しかったです。
また、コロナ禍で子ども達にもどこにも行く事が出来なかった中、ちょっとしたアトラクションの様で楽しさと感謝を一緒に持ち合わせられて本当に良かったです。
高橋様にも大変お世話になり、支えられて感謝しております。
ファミリー散骨の実績詳細はこちら
手元供養品
シーセレモニーでは、ご遺骨を自宅で保管できる手元供養品も販売しています。
和室・洋室を問わず、どのようなタイプのお部屋でも違和感なくなじみやすい骨壷やフォトフレームなどのご用意もあります。
素材にもこだわり、陶器や七宝焼のような高級感あふれるものから、シンプルな木目調といったナチュラルなものまで、種類豊富に取りそろえているため、ご希望に合った手元供養品がきっと見つかるはずです。
また、海洋散骨と手元供養の併用も可能です。例えば「ご遺骨を全て撒いてしまうのは寂しい」という方には、ご遺骨の一部を手元供養にして、残りは海洋散骨にするという供養方法がおすすめです。
手元供養品はこちら
シーセレモニーでは、故人様やご遺族様に寄り添った最適な供養方法を提案しています。海洋散骨プランや手元供養品に興味を持たれましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。
