近年、少子化や核家族化が進み、お墓の後継者問題を抱えている方は少なくありません。特に、後継者が見つからないことから、お墓を撤去する「墓じまい」を検討している方も多いのではないでしょうか。
しかし、先祖代々管理してきたお墓ほど、墓じまいをするときに思わぬトラブルを招くケースが多いといいます。
そこで今回は、墓じまいによるさまざまなトラブルを回避するためにも、どういったタイミングでだれに・なにを相談すればいいのかについて、詳しく解説をしていきます。
目次
墓じまいで起こり得るトラブル
墓じまいをする際に起こりやすいトラブルは、大きく3つのパターンがあります。それぞれのパターンで、具体的にどのようなトラブルが起こりやすくなっているのかを詳しく紹介していきます。
<親族間でのトラブル>
先祖代々が眠るお墓は、あらゆる親族が関係しているため、親族間でのトラブルが最も多いといわれています。
墓じまい自体を拒否される
墓じまいは、これまであったお墓を撤去することです。親族のなかで、先祖代々のお墓を取り壊すことに抵抗を感じる方がいる場合、墓じまいを反対される可能性があります。
墓じまい後のご遺骨の管理
現在のお墓を撤去した後、中で眠っていたご遺骨の管理について、親族間で意見が分かれることがあります。例えば、「新たなお墓を建てたい」「散骨のようなお墓を持たない供養をしたい」など、親族間で意見が分かれることが要因で起こるトラブルも多いようです。
<石材店とのトラブル>
お墓を解体する場合は、必ず石材店に依頼をすることから、トラブルになってしまったという方も少なくありません。
想定以上の工事費を請求される
お墓の撤去費用には定価のようなものはなく、各石材店によって費用が異なります。そのため、依頼した石材店によっては想定していた以上の工事費を請求されたといったトラブルもあります。
手抜き工事によるトラブル
工事費の安さに魅力を感じて依頼した結果、手抜き工事や墓石の不法投棄などの悪質な行為をする石材店だったというケースがあります。
<寺院とのトラブル>
昔からあるお墓の場合、それだけ寺院との付き合いも長くなっており、唐突に墓じまいをすることが難しい場合があります。
ご遺骨の引き渡し拒否
墓じまいをすることを事前に寺院に伝えず、石材店にだけ墓石の撤去を依頼していた場合、当日になって撤去工事やご遺骨の引き渡しを寺院側に拒否されるといったトラブルがあります。
離檀料の高額請求
墓じまいの際には、寺院に離檀料を支払うのが一般的なマナーです。一般的には数万円から20万円前後が離檀料の相場といわれていますが、定価が決まっているわけではありません。そのため、寺院から提示された離檀料があまりにも高額だった場合、トラブルに発展するケースがあります。
このように、墓じまいを行う際にはさまざまなトラブルを回避するような行動が求められます。さらに詳しく墓じまいのトラブル例やその対策を知りたいという方は、以下の記事をご参照ください。
墓じまいを決心したらまずは家族・親族に相談
自分ひとりで墓じまいを進めない
墓じまいは、名義人の承諾があれば手続きができます。しかし、ほかの親族に知られずに墓じまいをすることは難しいものです。また、事後に発覚し、より深刻なトラブルに発展することも考えられます。そういった事態にならないためにも、関わりのある親族に必ず相談することが大切です。
親族間でしっかり話し合う
墓じまいをしたい旨を伝えるだけでなく、そうなるに至った経緯や、ご自身の意向をしっかりと伝えるのが望ましいです。それぞれお墓に対しての思いは違うため、今後お墓をどうしていきたいかという点に関して意見が食い違うことはよくあります。親族全員が納得できるような妥協点を見つけることも大切です。
話し合いの結果は書面に残す
墓じまいの承諾が得られた場合には、口約束で終わらせるのではなく、その後のトラブルを避けるためにも親族の意見を書面にまとめて関係者全員で確認をします。さらに、確認後は署名をしてもらうと将来的にも安心です。
墓じまいを行うのに最も大切なのは、独断で行動せず、周囲の理解を得て話を進めることです。以下のリンク先では、具体的な手順や必要となる手続きを解説しています。
関連記事:墓じまいは大変?手順と必要な手続きを解説
費用や改葬先も事前に相談
ひと度墓じまいを行うと、元の状態に戻すことは不可能です。そのため、墓じまいを行う前に費用や改葬先について、しっかりと把握しておく必要があります。
墓じまいに必要な費用をしっかり把握する
墓じまいとひと口に言っても、かかる費用の内訳は多岐に渡ります。
例えば、お寺への離檀料や墓石の解体費、閉眼供養費などが代表的な費用です。これらの費用がどのタイミングで発生するのか、費用と時期を明確に把握しておくことが大切です。
複数の石材店の見積書を比較する
石材店とのトラブルの要因となっているのが、工事費の高さです。
墓石の撤去という馴染みのない工事のため、相場が分からないという方も多いと思われます。そのような場合は、一つの石材店に絞るのではなく、複数の石材店に見積もりを出してもらうのが得策です。サービスと費用の釣り合いが取れているのか比較検討をすることで、トラブルを回避できます。
誰がどれだけ費用を負担するのか決めておく
通常、墓じまいの費用は継承人と呼ばれる代表者がまとめて支払います。
しかし、継承人だけでは負担できない高額になるケースもあるため、費用の負担をお願いできる家族や親族には事前に相談しておきます。
また、墓じまい後の改葬先についても、永代供養墓や納骨堂、樹木葬など、さまざまな種類があるため話し合っておく必要があります。
お寺への相談も忘れずに
墓じまいをする前に相談する
家族や親族への相談が済み、承諾が得られたら、次に相談すべきなのが墓地の管理者です。寺院墓地や民営墓地、公営墓地などがありますが、お寺の場合は先祖代々関係を築いてきたケースも多いため、しっかりと理由や事情を伝えます。
離檀料と閉眼供養費の確認をする
墓じまいの際に発生する離檀料をめぐり、お寺とトラブルになった事例もあります。離檀料と閉眼供養費用は事前に寺院の管理者へ確認しておきます。
墓じまい後は海洋散骨という方法
墓じまいの後には、お墓のご遺骨を別の場所に移します。納骨堂や永代供養墓などさまざまな方法がありますが、近年増加しているのが自然葬の一つである海洋散骨です。
お墓を持たない供養方法
海洋散骨は、広大な海へご遺骨を撒くことで自然に還す供養方法です。世界中のどこにいても、どこまでも続く海を眺めれば、大切なご先祖をいつでもしのぶことができます。また、お墓を持たない供養方法のため、維持費や管理費などがかからないのもメリットの一つだといわれています。
シーセレモニーの海洋散骨プラン
シーセレモニーでは、親族だけで散骨を行うファミリー散骨プラン(貸切散骨)や、何らかの事情により乗船できない方に代わってセレモニーを行う代理散骨プランなど、故人様やご遺族様のご希望やご予算に合わせてお選びいただける散骨プランを提供しています。どのプランでも、故人様の新たな旅立ちの日を穏やかにお過ごしいただけます。
シーセレモニーの海洋散骨の実績
ここでは、実際にシーセレモニーの海洋散骨をご利用いただいたお客様の声をご紹介します。
- クルーザー:アニー号
- プラン:個別散骨/ファミリー散骨
- 乗船人数:5名
- 散骨場所:羽田沖(東京)
こちらのお客様は、ご家族5名様で個別散骨/ファミリー散骨を行っていただきました。“【明るい散骨】で故人様をお見送りしたい”というご家族様のご希望のもと、故人様との最後の時間をお過ごしいただきました。
「お客様の声」を紹介
昨日は大変ありがとうございました。
生前の母の意向が滞りなく進められて、大変嬉しかったです。
また、コロナ禍で子ども達にもどこにも行く事が出来なかった中、ちょっとしたアトラクションの様で楽しさと感謝を一緒に持ち合わせられて本当に良かったです。
大変お世話になり、支えられて感謝しております。
小寺様、船長様にありがとうございましたとお伝えください。
詳細はこちらからご確認ください。
シーセレモニーでは、故人様やご遺族様に寄り添った散骨のサポートをしております。さまざまな供養方法の選択肢があるなかで、お墓を持たない海洋散骨という供養方法に興味を持たれましたら、ぜひシーセレモニーまでお気軽にお問い合わせください。