核家族化が進む今、お墓を管理できず、墓石を撤去して墓じまいを検討しているという方も増えているようです。
しかし、墓石は勝手に撤去することはできず、法律で定められた手続きを行う必要があります。そこで今回は墓石の撤去に伴う墓じまいをどういった手順で行うのか、そして墓石の撤去には総額でどれくらいの費用が掛かるのかについて、詳しく解説します。
墓石の撤去と供養はセット
墓じまいは、管理しているお墓(墓石)を撤去して終わりというわけではありません。
撤去した後に、供養する人のライフスタイルにあった新たな方法で、再び供養を行うことまでがセットだと考える必要があります。故人のことを偲び、これからも長く供養するということは変わりありません。
墓石を撤去する際の流れ
これから墓石を撤去する方にとって流れを押さえておくことは必要不可欠です。墓石を撤去するには、具体的に以下のような流れがあります。
1:親族間で意思疎通を図る
墓じまいを検討する際は自分ひとりだけで物事を決定せず、親族間で事前によく話し合うことが重要です。相談せずに決めてしまうと後々トラブルを招きます。
2:霊園(墓地)管理者に墓石の撤去を伝える
墓石を解体して、別のお墓に改装する場合は埋葬証明書や改葬許可申請書を発行してもらう必要があるため、霊園や墓地の管理者には事前に墓石撤去を必ず伝えます。
3:閉眼供養を行い、遺骨を取り出す
仏様の魂を抜く儀式である閉眼供養を行った後、遺骨をお墓から取り出します。
4:墓石を撤去し、区画を更地にして霊園側に引き渡す
墓石の撤去は石材店に依頼するのが一般的です。墓石以外も撤去し、区画を更地にしてから霊園側に引き渡します。
5:新たな方法で供養を行う(納骨する)
別のお墓への納骨や樹木葬、散骨など、新たな方法で供養を行います。
墓石撤去にかかる費用
墓石の撤去に掛かる費用は主に、閉眼供養料・離檀料・解体費用の3つの総額です。
閉眼供養料は閉眼供養の際にお経を読んでもらった僧侶に支払うお布施で、相場としては1万円から高くても10万円程度となります。離檀料は、寺院が管理する霊園での墓じまいの場合に支払う料金で、こちらの相場は10万円から20万円ぐらいです。
最後に墓石の解体費用ですが、1平方メートルあたり10万円から15万円が一般的だといわれています。地域によって変動しますので、必ず価格は確認するようにしましょう。
撤去の前に行う閉眼供養
閉眼供養の目的は、これまでお墓の中に込められていた仏様や先祖代々の霊魂を敬うことで、墓じまいの前に行います。
法律的な手続きという意味では、実は閉眼供養は必須の行事ではありません。しかし、石材店のなかには閉眼供養を済ませていないと撤去に応じてくれないところもあるようなので注意が必要です。
開眼供養の費用
開眼供養の費用は、お布施という形でお経を読んでくれた僧侶に渡します。具体的な金額は決まっておらず、寺院や僧侶との付き合いの年数などによっても違いがあります。
相場としては、1万円から10万円程度で、それとは別にお車代として5,000円から1万円程度必要となるでしょう。お布施とお車代は分けて包むのが一般的です。
最後に
墓石を撤去する墓じまい後は、故人を供養する方法を模索しなければなりません。最近では、自然葬である海洋散骨や山林散骨といった方法で供養する方も増えてきています。
シーセレモニーでは、その自然葬である海洋散骨サービスを展開しています。広大な海原で行う散骨は故人を供養する重要な機会ともいえます。今後、散骨も視野に供養方法を探している方はぜひご相談ください。