少子高齢社会が進んだことにより、先祖代々のお墓を守っていくという供養を続けるのが難しくなっています。その結果、お墓を持たない供養方法として、散骨を選ぶ方が増えてきました。
散骨は、現在の日本において法律という形での規制が設けられていないことから、さまざまな判断が個人の良識に委ねられています。例えば、「外国の方も日本で散骨ができるのかな」など、判断が難しいケースも少なくありません。
そこで今回は、散骨にまつわるルールや費用相場などについて、詳しく解説していきます。散骨をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
外国人も日本で散骨できる?
日本国内で、外国人の方が散骨できるかどうか、大きく2つのパターンが考えられます。
在日外国人の場合
既に日本で暮らしていて、日本国内で亡くなった外国人の方の場合は、日本人と同じようなシステムで散骨を行えます。つまり、死亡診断書や火葬証明書などの書類がそろっており、ご遺骨を粉末化していれば散骨が可能です。
海外在住の外国人の場合
海外に住んでいた外国人の方が、何らかの理由で日本での散骨を希望する場合、難しいといえます。
例えば、ご遺骨を日本国内に持ち込むためには火葬する必要がありますが、海外では未だ土葬が一般的なため、火葬できる場所を探すところから始めます。そして、持ち込むための国ごとの検疫にも制限があったり、書類をそろえたりと、複雑な工程を経なければなりません。
節度を持った散骨を行うことが大切
先程述べたように、現在の日本には埋葬に関する法律はありますが、散骨に関する法律はありません。そのため、個人個人が節度を持って行うことが大切です。
自宅の庭での散骨について
散骨に法律はないため、自宅の庭に散骨をすることも違法にはなりません。しかし、自治体の条例によっては地域全体が散骨禁止エリアとなっている場合もあります。
そのため、事前にお住まいの地域が散骨可能かどうかを確認する必要があります。また、たとえ散骨が可能な場所だったとしても、近隣住民の目に触れにくい場所で行うべきです。
喪服の着用は控える
海洋散骨や里山散骨など、海や山のような観光客が多い場所で散骨を行う場合、集団で喪服を着ているとその場の雰囲気を乱してしまいます。したがって、散骨する場合は、場に溶け込めるかどうかも考慮して服装を選んでください。
厚生省がガイドラインを公表
散骨によるトラブルを回避することを目的として、2021年3月に厚生省が散骨事業者向けのガイドラインを公表しました。
これには「陸上及び海洋での散骨場所」や「焼骨の形状(粉状)」、「関係者及び自然環境への配慮」などが記載されています。
散骨を業者に依頼する場合は、このガイドラインをしっかり守って運営しているかをチェックすることで、トラブルを回避できます。
散骨の費用相場
散骨にかかる費用の相場は、どこに散骨をするかによっても違ってきます。代表的な散骨の費用相場は以下の通りです。
海洋散骨
散骨する海域まで船で行くため、その費用も必要です。例えば、1家族だけで船をチャーターして散骨する場合だと、15~30万円程度、複数の家族が合同で船をチャーターすると、10万円前後が費用相場です。また、ご遺族の代わりに業者に散骨を任せる場合、5~8万円程度が相場です。
山林散骨
山林散骨では、海洋散骨とは違って所有者のいる場所へ散骨するため、基本的には業者に依頼します。ご遺族が指定の場所で散骨をする場合だと10万円前後、全て業者に委託した場合で5万円前後が相場です。
宇宙散骨
大気圏や月に向かってご遺骨を搭載したロケットと飛ばす宇宙散骨は、業者の数も少ないため、正確な費用相場はありませんが、おおよそ30万円前後は必要になるといわれています。
シーセレモニーの散骨プラン
シーセレモニーでは、散骨の日が故人様の旅立つ記念日となるように、海洋散骨を「海洋記念葬」と名付けて、ご遺族に寄り添った散骨プランを展開しています。
自社所有のクルーザーを貸切にした「ファミリー散骨プラン」
大切な故人様の散骨の日を、ご家族だけでゆっくり迎えたい場合は、クルーザーを自分たちだけで貸切にできる「ファミリー散骨プラン」がおすすめです。
散骨エリアに着くまで、船上で故人様の思い出を語り合ったり、故人様の好きだった音楽を流したりしながら、お過ごしいただけます。
心を込めて見送る「代理散骨プラン」
何らかの事情で散骨に参加できないご遺族様に代わって、当社スタッフが散骨を行うのが「代理散骨プラン」です。散骨の様子は後日、写真でお送りいたします。
また、オンラインで当日の散骨の様子が見られるオプションも提供しています。新たな供養方法として、海洋散骨に興味を持たれましたら、シーセレモニーまでお気軽にお問い合わせください。