近年、「終活」という言葉が定着し始めてきました。一般的には、60~70代になって考え始めることが多い終活ですが、「何から手をつけたらよいのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。
特に、家族のお墓が遠方にあるため管理できていなかったり、将来的にお墓を守ってくれる人が見つからなかったりといった、お墓に関する悩みを持っている方が多く、そういった方の選択肢の一つとして墓じまいがあります。
そこで今回は、終活において考えておきたいことや、墓じまい後の供養方法について紹介します。
目次
終活では財産の整理や供養方法を考えておく
終活と聞くと「自分の死後のことなんて考えたくない」と強い拒否感を持つ方も多いかもしれません。
しかし、終活の目的はこれからの人生をより前向きに生きられるようにすることです。これまで人生を振り返り、やり残したことに気付くきっかけをつかめる可能性もあります。
家族の負担を軽減し、自分の情報を後世に残す
終活という機会に自分の財産を整理し、希望の供養方法を考えておくことによって大切な家族の負担を減らせます。
また、財産については、通帳や証券、保険などについての情報を共有しておくことが大切です。年金手帳や税金の納付通知書、各種契約書などの書類がどこにあるかも明確にしておきます。
デジタル終活も忘れずに
各種契約については、物理的に書類が残っているものだけとは限りません。PCやスマホの中にある個人のアカウント情報などの扱いにも気をつける必要があります。
例えば、何らかのサブスクリプションサービスに加入していたことをご遺族が知らないと、死後いつまでも支払いを続けなければならないといったトラブルを引き起こします。
家族の意見にも耳を傾ける
財産の整理や供養先の選択については、家族の意見も取り入れて相談しながら決めるのが最善です。後々のトラブルを回避することにもつながります。
墓じまいを検討するなら供養先も確認すること
終活の一環として墓じまいをするのであれば、同時に新たな供養先や供養方法を決めておくことも大切です。
自分のお墓を持たない場合の供養先として代表的なのは永代供養や納骨堂、手元供養などがあります。ほかにも、最近では散骨にも注目が集まっています。それぞれについて、詳しく解説していきます。
永代供養
寺院や霊園が永代に渡ってご遺骨を管理してくれるのが永代供養です。
環境やアクセス、費用などはそれぞれ場所や立地によって異なります。インターネットやパンフレットで情報を集め、実際に見学をするなどして自分に合ったところを見つけましょう。生前予約ができるところもあり、いざという時の家族の負担を大きく減らせます。
納骨堂
納骨堂は、屋内の施設でご遺骨を収蔵できる場所です。特に土地が不足している都心部に集中し、アクセスがよい場所にあることも多く、ご遺族がお墓参りに通いやすいというメリットがあります。
永代供養墓と大きく異なる点はご遺骨を個別に収蔵できることです。、血縁者以外と合祀されたくないと考えている方が選択しています。
手元供養
自宅でご遺骨を供養する方法が手元供養です。手元供養では、決められたルールが特にないため、仏壇を置く必要もありません。
仏壇の代わりに小さな骨壷やフォトフレームを飾るスペースを設けて日々供養するのが一般的です。供養のためのお参りに出かける必要がなく、宗教や様式にとらわれない自由なスタイルが特徴です。
また、外出先でも故人を身近に感じていたい方に、ご遺骨を納められるペンダントや指輪などが選ばれています。
散骨
散骨とは、粉末状にしたご遺骨を海や山に撒く方法です。死後は自然に還りたいという思いを持っている方に、近年注目を集めている供養方法です。
散骨する場所によって呼び名が変わりますが、最も人気があるのが海にご遺骨を撒く海洋散骨です。海洋散骨の専門業者も多く、さまざまなサービスを展開しています。
シーセレモニーでは、ご家族で船を貸切って行う方法や複数のご家族で乗り合う方法のほかに、スタッフがご遺族に代わって散骨を行う代理散骨などのプランも提供しています。
人生のエンディングを前向きに考える終活を
終活に興味を持ち始め、自分自身のお墓や供養の方法について深く考えるには、それなりの時間が必要です。
人生のエンディングに対して前向きなあなたを見ることで、周囲の人々も大いに勇気づけられるはずです。自分らしく輝く未来のために、あなたらしい終活を始めてみてはいかがでしょうか。