大切な故人を偲び、遺骨をどのように供養するかはご遺族にとって重要な選択です。近年、供養方法の選択肢が増え、費用や管理の負担、継承者の有無などを考慮しながら選ぶことが求められています。
そこで今回は、主な遺骨供養の方法とその特徴を解説し、選ぶ際のポイントについてもご紹介します。後悔やトラブルなく、最適な供養方法を見つけるための参考にしてください。
目次
遺骨供養の方法
遺骨供養には多様な方法があり、それぞれに特徴があります。ここでは、代表的な4つの供養方法について詳しく解説します。
お墓
墓石を建てて故人様を供養する「お墓」は、伝統的な供養方法で、家族や一族が代々受け継ぐことが一般的です。墓地を購入し、墓石を設置してご遺骨を埋葬する形式で、寺院墓地、公営墓地、民営墓地などがあります。墓石には御影石が使われることが多く、形状やデザインはさまざまです。
墓地の使用料、墓石代、設置費用、管理費がかかり、定期的な清掃や供養が必要となります。墓石を建てることで、故人様を偲ぶ場所が明確になり、家族の絆が深まると考える方もいます。
納骨堂
納骨堂は、ご遺骨を屋内施設に安置する供養方法の一つです。霊園や寺院にあり、ロッカー型や仏壇型、自動搬送型(マンション型)などまざまな形式があります。屋内にあるため天候の影響を受けず、管理の手間が少ないのが特徴です。また、永代供養が含まれる場合も多く、お墓の継承者がいない場合にも適しています。
一般墓に比べ費用が抑えられることが多く、都市部では人気が高まっています。一方で、一定期間後に合祀されるケースもあり、永続的な個別供養を希望する場合は事前の確認が必要です。
自宅供養
自宅供養は、ご遺骨を納骨堂やお墓に納めず、自宅で安置し供養する方法です。故人を身近に感じられる点が特徴で、手元供養とも呼ばれます。小さな骨壺にご遺骨を入れて仏壇や供養スペースに置く方法や、ご遺骨の一部をアクセサリーに納める方法などがあります。
費用を抑えられる一方、親族の理解を得にくい場合や、災害の影響を受ける可能性がある点には注意が必要です。
散骨
ご遺骨を粉末状にし、海や山などの自然にまく供養方法です。「自然へ還してほしい」「お墓を建てても継承者がいない」「形式にとらわれない供養方法が良い」などの理由で選ばれています。
海にまく「海洋散骨」、里山にまく「里山散骨」、セスナ機やヘリで空からまく「空中散骨」など、散骨にはさまざまな方法があります。個人でも散骨は可能ですが、マナーや自治体の条例をよく理解し、周囲へ配慮しながら行うことが重要です。また、散骨するとご遺骨を回収できない点にも注意して進めましょう。
遺骨供養の方法を選ぶ際の3つのポイント
遺骨供養の方法を選ぶ際は、故人様の遺志やご遺族の想い、今後の維持・管理や費用面についてなど、さまざまな点で慎重に検討する必要があります。よりよい形で供養ができるよう、選ぶ際の3つのポイントについて見ていきましょう。
1.故人の希望を尊重する
遺骨供養の方法を選ぶ際は、故人様の希望を尊重することが大切です。「自然に還りたい」「家族と同じお墓に入りたい」「お墓の維持・管理の負担をかけたくない」など、生前の意向に沿った供養方法を選ぶのが望ましいでしょう。故人様の遺志を尊重しながら、ご遺族が納得できる方法を選ぶことで、心穏やかに供養できます。
2.継承者の有無を考える
お墓を維持・管理する人がいるかどうかも重要なポイントです。墓石を建てる場合、定期的な清掃や供養を行う継承者が必要ですが、将来的に継承者がいないと無縁仏になる可能性があります。
継承者がいない場合は、永代供養や散骨など、維持・管理の負担が少ない供養方法を検討すると良いでしょう。家族や親族の状況を考慮し、最適な供養方法を選ぶことが大切です。
3.費用面を考慮する
供養方法によって、かかる費用は大きく異なります。初期費用だけでなく、将来的に発生する維持・管理などの費用も考慮することが重要です。一般的に、お墓を建てる場合は数百万円単位の費用がかかるうえ、年間管理費も発生します。
一方、散骨や自宅供養は比較的費用を抑えられる供養方法です。供養方法ごとの費用を調べ、依頼する際は複数の業者の見積もりを比較しながら検討することで、より納得のいく選択ができるでしょう。
遺骨供養の方法を決める際の注意点
遺骨供養の方法や費用について、トラブルを避けるために親族でよく話し合うことが大切です。例えば、散骨を選ぶ場合、ご遺骨をパウダー状にする粉骨作業が必須ですが、親族の中には粉骨や散骨に抵抗がある方がいるかもしれません。
また、ご遺骨は湿気を吸収しやすくカビが生えることもあるため、自宅供養では湿度や日当たりに注意し、適切な保管環境を整える必要があります。供養方法を選ぶ際は、保管環境についても事前に確認しておきましょう。
故人様をしっかりと供養するためにも、親族一人ひとりの想いを尊重し、丁寧に進めることが求められます。
海洋散骨による遺骨供養はシーセレモニーがおすすめ
遺骨供養の方法にはさまざまな選択肢がありますが、その中でも、「費用を抑えられる」「維持管理の負担が少ない」「故人の希望に沿った供養ができる」などの理由から、海洋散骨が注目を集めています。
シーセレモニーでは、海洋散骨を「海洋記念葬」と呼び、海の上で心静かに故人様を偲ぶことができるひとときをお届けしています。命日や三回忌などの節目の際には、散骨を行った場所を訪れて供養する「年忌法要クルーズ」の実施も可能です。
また、海洋散骨だけでなく、手元供養品もご用意しており、ご遺骨をお守りできるようなアイテムをご提案しています。これにより、故人様を身近に感じながら、供養の形を選ぶことができます。
遺骨供養に関してお悩みの際は、シーセレモニーにぜひご相談ください。海洋記念葬や手元供養品についても詳しくご案内させていただきます。