遺骨ダイヤモンドは日本でできる？作成手順を紹介

ご遺骨からダイヤモンドを作成する供養方法が近年注目されています。作成されたダイヤモンドを指輪やネックレスに加工し、身につけることで故人様を身近に感じられる特別な供養方法です。

しかし、まだ新しい供養方法のため、実際にどのように行えば良いのか分からない方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、遺骨ダイヤモンドの作成手順を解説します。また、日本で遺骨ダイヤモンド作成に対応しているシーセレモニーのダイヤモンド葬についても紹介します。

遺骨ダイヤモンドは日本でできる？

遺骨ダイヤモンドは、2002年にアメリカで人骨ダイヤモンド製作というサービスが行われたのが始まりです。その後、2005年以降に日本でもサービスが展開されるようになりました。

しかし、実際にご遺骨をダイヤモンドに加工できるのは、現時点ではスイスやアメリカといった国外のみです。

日本で遺骨ダイヤモンドを作りたい場合、ご遺族が国内の専門業者に依頼し、その専門業者が国外の提携業者に作業を発注するという流れが一般的です。

遺骨をダイヤモンドに加工するのは合法？

「ご遺骨からダイヤモンドを作ることは違法なのではないか」と心配する方もいるかもしれません。結論として、ご遺骨からダイヤモンドを作るのは違法ではありません。

日本では、ご遺骨の埋葬は「墓地、埋葬等に関する法律」（墓埋法）で定められています。

この法律では、ご遺骨を埋葬する場所は国が許可した墓地や納骨堂のみと定められており、自宅の庭や他人の土地に埋葬することは違法です。

しかし、墓埋法はご遺骨の「埋葬」に関してのみ適用される法律です。ご遺骨を埋葬する行為については厳格に規制されていますが、ご遺骨の「保管」や「加工」についてはこの法律の適用外となります。

出典：厚生労働省『墓地、埋葬等に関する法律』

ご遺骨からダイヤモンドを作るには？

ダイヤモンドはもともと炭素からできている鉱物です。遺骨ダイヤモンドを作る際には、ご遺骨から不純物を除去し、純粋な炭素を取り出します。この炭素を結晶化させてダイヤモンドを作ります。

具体的な手順は以下のとおりです。

1. ご遺骨から炭素を抽出する
2. 特殊な機械に入れて高温・高圧処理をして結晶化させる
3. 原石をカットし、磨き上げてアクセサリーとして仕上げる

天然のダイヤモンドとの違い

一見しただけでは、天然ダイヤモンドと遺骨ダイヤモンドの区別はつきません。化学組成や結晶形状、硬さ、美しさなど、天然のダイヤモンドと同様とされています。近年では、天然ダイヤモンドと見分けがつかないレベルまで技術が向上しています。

一つ異なるのは、ダイヤモンドができるまでの時間です。天然のダイヤモンドは、地球内部の高温高圧環境で、数千万年から数億年かけてゆっくりと結晶化します。一方で、遺骨ダイヤモンドは数週間でできあがります。

遺骨ダイヤモンドを作るメリット

供養の方法はいくつかありますが、遺骨ダイヤモンドを作ることには多くのメリットがあります。ここでは、その主なメリットを紹介します。

いつも身につけられる

遺骨ダイヤモンドは、ネックレスや指輪などのジュエリーに加工して身につけることができます。いつでも肌身離さず身につけられるので、故人様の存在を身近に感じられます。

仕事や家事、趣味の時間など、日常のあらゆる場面で故人様を感じられるため、心の支えとなります。

世界に一つだけの宝石が生まれる

遺骨ダイヤモンドは、世界に一つだけの特別な宝石として故人様を偲ぶことができます。

近年では、ダイヤモンド以外にも、ルビーやサファイアなどの宝石もご遺骨から作成できるようになりました。

故人様の好きな色やイメージに合わせて、世界に一つだけの特別なジュエリーを作成できます。

遺骨ダイヤモンドの作成手順

実際に遺骨ダイヤモンドを作る手順は、以下のとおりです。

1. ご遺骨を国内で依頼した専門業者に発送し、その業者が国外の提携業者へ発送する
2. ご遺骨から抽出した炭素を使って黒鉛を作成する
3. 黒鉛を結晶化し、ダイヤモンドの原石を作る
4. 原石のカットや研磨を行って、遺骨ダイヤモンドが完成する

完成した遺骨ダイヤモンドは、再び日本国内に発送され、今度は国内でジュエリー加工が行われます。もちろん、ジュエリー加工をせずに原石のまま渡してもらうことも可能です。

シーセレモニーのダイヤモンド葬

シーセレモニーでは、世界に一つだけのご遺骨ダイヤモンドを作成するダイヤモンド葬を実施しています。ご注文をいただいてから、熟練の職人が手作業で製造するカスタムオーダー形式で、できる限りご希望に沿ったジュエリーをお作りいたします。

遺骨ダイヤモンドはスイスで4～6ヶ月かけて製造し、その後日本で6～8週間かけてジュエリーへと加工されます。

詳細はこちらからご確認ください。

ご遺骨で作る世界に一つのダイヤモンド

手元供養という方法も

遺骨ダイヤモンドを作成するために必要となるご遺骨は、70～400グラム程度です。これは、成人男性の全遺骨の20～25パーセントといわれているため、ご遺骨が残るケースがほとんどです。

残ったご遺骨は、手元供養をする方法もあります。手元供養の魅力は、自由に祭壇を作れることです。従来の仏壇に縛られることなく、故人様を偲ぶためのスペースを自由にデザインできます。具体的には、ご遺骨をミニ骨壷に入れて自宅に安置し、好きなタイミングで手を合わせて供養します。

残りのご遺骨の供養方法が決まっていない場合は、ひとまず手元供養にしておくことで、あとから散骨や納骨といった別の供養方法への変更も行えます。

シーセレモニーの手元供養品

シーセレモニーでは、ご遺骨を納めるための手元供養品を数多く提供しています。

和室にも洋室にも違和感なく設置できるようなミニ骨壷や、粉骨したご遺骨を封入できるフォトスタンドなどを取り扱っています。

高品質な素材と美しい仕上がりが特徴です。陶器やガラス、木材など、さまざまな素材を用いたアイテムは、高級感があります。自宅のインテリアに合わせて選ぶことができ、どのような空間にも自然に溶け込むデザインが魅力です。

ダイヤモンド葬や手元供養に興味を持たれましたら、いつでもシーセレモニーまでお問い合わせください。