毎年訪れる故人様の命日は、家族や親しい方々にとって、特別な日です。お墓がある場合と自然葬でお墓を持たない場合では、命日の過ごし方も異なります。例えばも墓参りをする方や仏壇の前で手を合わせる方もいれば、自然葬で故人様を偲ぶ方法を選ばれる方もいるでしょう。
今回は、命日の基本的な意味と過ごし方に触れながら、最近注目されている年忌法要クルーズという新しい命日の過ごし方についてご紹介します。
目次
命日の意味と一般的な過ごし方
命日には、「祥月命日」と「月命日」の2種類があります。
・祥月命日
故人様が亡くなった同月同日のことです。例えば、4月1日に亡くなった場合、毎年4月1日が祥月命日にあたります。
・月命日
祥月命日を除く、毎月同じ日にちを指します。4月1日が祥月命日の場合、4月以外の毎月1日が月命日です。
命日は、故人様を偲び、思い出を振り返る大切な時間です。一般的には、一周忌、三回忌、七回忌、十三回忌などの節目で親族が集まり法要を行います。それ以外の命日には、お墓参りや自宅で仏壇に手を合わせるといった供養が行われることが多いです。命日の過ごし方はそれぞれですが、故人様のために心を込めて供養することが大切です。
新しい供養の形「年忌法要クルーズ」
最近では、お墓や法要のことで残された家族に負担をかけたくないという故人様の意志を尊重しつつ、ご遺族が心を込めて故人様の供養ができる方法として「年忌法要クルーズ」が注目されています。
海洋散骨をされた場合、年忌法要クルーズでは、お墓に眠る故人様に会いに行くのと同じように、海に眠る故人様に船で会いに行くことができます。
船の上で執り行うセレモニー
海洋散骨された故人様にとって、広大な海は墓地そのものです。シーセレモニーの年忌法要クルーズでは、クルーザーで散骨ポイントまで向かい、船の上で法要を執り行います。お墓にお花を手向けたりお酒を供えたりするように、海に献花や献酒を捧げて故人様を供養します。
また、シーセレモニーで散骨をされたご遺族には「散骨証明書」を発行しています。散骨証明書には、散骨を行ったポイントの緯度・経度が記録されており、年忌法要クルーズではその情報を元に故人様が眠る海域に向かいます。
もちろん、他社で海洋散骨した方や、お墓に納骨された方でも年忌法要クルーズは行えます。「故人様が海が好きだった」「海でよく遊んでいた」など、海に思い入れがある場合には、年忌法要クルーズを検討してみてはいかがでしょうか。広大な海の景色と心温まるセレモニーが、故人様への想いを深める時間となるでしょう。
船上で和やかに過ごす法要後の会食
通常の年忌法要では、寺院での法要後に親族が集まり、場所を移して会食を行う流れが一般的です。しかし、シーセレモニーの年忌法要クルーズでは、法要後に船上で会食を楽しむことが可能です。
船内での食事はBBQスタイルやビュッフェスタイルなど自由な形式をお選びいただけます。また、飲み物はフリードリンクでご用意するため、リラックスした雰囲気で故人様を偲ぶことができます。会食は、クルーズを年間1,000件以上運営しているアニバーサリークルーズが提供する安心のサービスです。
移り変わる美しい景色が思い出を演出
ご家族や親しいご友人と故人様の思い出を語り合いながら、移り変わる美しい景色や優しい海風を感じるひとときを過ごせるのは、年忌法要クルーズならではの魅力です。
例えば、東京湾であれば、海上から見えるお台場や羽田空港付近の風景を背景に、家族写真を撮影するなど、思い出に残る演出を追加することもできます。
法要と会食が一体となったこの新しいスタイルのクルーズは、ご遺族にとっても、和やかな時間を共有できる場となるでしょう。
オプションで特別な追悼のひとときを
献花や献酒などセレモニー中の基本的な流れのほかに、故人様を偲ぶ時間をより思い出深いものにするため、多彩なオプションをご用意しています。
例えば、プロのミュージシャンによる生演奏では、故人様が愛した音楽や家族の思い出深い曲を奏で、優しい追憶のひとときを作りだします。クラシックやピアノ曲など幅広いジャンルに対応可能です。また、生花祭壇では故人様が好きだった花や色を取り入れた特別な空間を演出します。季節の花や思い出のある色合いで丁寧に作り上げた祭壇が、故人様への想いを形にします。
事前に費用や内容のご相談も可能ですので、コンシェルジュまでお気軽にお問い合わせください。
利用できる船舶
シーセレモニーでは、会食が可能なクルーザーを多数取りそろえており、乗船される人数に合わせてクルーザーをお選びいただけます。ここでは、シーセレモニーがおすすめするクルーザーを紹介します。
ミッドブルー号
最大20名様までご乗船可能なミッドブルー号は、クルージングのイメージにぴったりなスタイリッシュな船内が特徴です。屋外デッキにソファ席が設置されているため、海風を感じながら会食を楽しめます。
また、クルーザーの速度調整ができるため、遊覧ポイントや散骨ポイントをスムーズに巡れます。
ルーカス号
大型クルーザーのルーカス号は、最大70名様までご乗船可能。20名を超える大人数でのご乗船におすすめです。船内は70名様全員が着席して会食ができる広々としたスペースを備えています。
また、屋上デッキからは360度の景色を眺められるのが魅力です。美しい景色を背景に集合写真を撮影できます。
クルーズ乗船地までのアクセス方法
基本的に、ご希望の乗船場所から出港することが可能です。ただし、クルーザーによって選べる乗船場所が異なるため、特定の場所での乗船をご希望の場合は、事前にスタッフまでご相談ください。
先ほどご紹介したミッドブルー号とルーカス号の乗船場所の一例として「朝潮小型船乗り場(勝どき)」があります。こちらへのアクセス方法は、電車の場合、都営地下鉄大江戸線「勝どき」駅A5出口から徒歩1分です。(※勝鬨橋方面ではありませんので、お間違えのないようご注意ください。)
お車でお越しの場合、首都高速都心環状線「銀座」「汐留」出口から約8分です。周辺には有料駐車場がありますので、そちらをご利用ください。
そのほかにも複数の乗船場所をご用意しておりますので、ご希望の乗船場所についてはお気軽にスタッフまでご相談ください。
年忌法要クルーズの流れ
ここでは、年忌法要クルーズがどのように進行するのか、その流れをご紹介します。
1.出航
指定の桟橋にお集まりいただき、全員がそろったら出航します。出航後、故人様が眠る海域を目指してクルージングを開始します。散骨した海域が分からない場合は、弊社で運航ルートをご提案いたします。
天候によっては揺れることがありますので、会食の前に故人様が眠る海域を巡るスケジュールをおすすめします。散骨ポイントに到着次第、スタッフがお知らせします。それまでは、船内スペースや屋外デッキでクルージングをお楽しみいただけます。
2.献酒・献花・黙とう
散骨ポイントに到着後、みなさまで想いを込めながら献酒や献花を行っていただきます。献酒や献花はスタッフがご用意いたしますが、故人様が生前にお好きだったお酒やお花があれば追加することも可能です。なお、お花は海に還りやすい花びらの状態でご用意いたします。
もちろん、故人様がお好きだったものをお持ち込みいただくことも可能です。その場合は、事前にスタッフまでお申し付けください。
3.会食・記念撮影
祈りを終えたあと、会食を希望される場合は、湾内の穏やかな海域でお食事をお楽しみいただけます。食事プランは自由に選択できますが、船内スペースが限られているため、ビュッフェやお弁当のスタイルがおすすめです。
船上では、ご遺族様の記念に残るようにスタッフが記念撮影をいたします。天候や運行コースにもよって異なりますが、東京湾の場合はお台場や羽田空港付近の観光もできます。事前にご覧になりたい観光地をお伝えいただければ、運行コースを調整することも可能です。
年忌法要クルーズで過ごす家族の特別な時間
今回、新しいスタイルの年忌法要として「年忌法要クルーズ」をご紹介しました。シーセレモニーの年忌法要クルーズは、弊社で海洋散骨をされた方はもちろん、他社で散骨をされた方、お墓をお持ちの方もご利用いただけます。
年忌法要クルーズは、通常の散骨クルーズと比較してカジュアルな内容となっており、故人様を偲びながら思い出話に花を咲かせたり、記念撮影を楽しんだり、リラックスして過ごすことができます。
「間近に控えた大切な人の命日を年忌法要クルーズで行ってみたい」という方は、ぜひお気軽にシーセレモニーへお問い合わせください。経験豊富なスタッフが、真摯に対応させていただきます。