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海外でも散骨は可能?知っておきたい手続きやルール

2023.03.24
海洋散骨
波打ち際から見える水平線

近年、供養方法の選択肢が増え、「死後は自然に還りたい」という思いから散骨を選ぶ人も増えています。そのなかには、自分の遺骨を旅行で訪れた思い出の国や、いつか行きたかった憧れの海外の地で散骨してほしいと願う方もいるといいます。

しかし、慣れない海外での散骨に不安を覚える方も多いのではないでしょうか。例えば、「海外でも散骨は行われているのか」や、「遺骨を飛行機で運べるのか」といった疑問が浮かぶはずです。

そこで今回は、海外での散骨を実現するために知っておきたい手続きやルール、注意したい点などを詳しく解説していきます。人生の最後を悔いのないようにするために、ぜひ参考にしてみてください。また、日本でも外国人が散骨できますので、そちらもご覧ください。

海外の散骨事情

大自然と岩場

その国独自の文化や信仰している宗教によって、葬儀の方法は全く違います。海外での散骨事情を知るためには、そういった背景もしっかり把握しておく必要があります。

海外では土葬が一般的だった

海外では文化や宗教の違いによりさまざまな方法で葬儀を行われていますが、土葬が一般的です。土葬の場合、亡くなった人の腐敗処理や土葬するための土地購入、墓石や棺の購入に費用がかかり、火葬に比べて負担が大きいといわれています。

また、キリスト教(カトリック教会)では、死者は復活すると考えられているため、かつては肉体を火葬することは禁止されていました。カトリック信者は世界中に約12億人以上いることから、いかに多くの人々が土葬をしてきたかが想像できます。

火葬が認められるようになった

1965年にカトリック教会は「火葬は教義に反しない」と許容しました。そのため、現在では海外でも火葬を選ぶ方が増えており、徐々に一般的な葬儀方法として広まりつつあります。それに伴い、供養方法として灰状にした遺骨を散骨する方法も選択できるようになり、選ぶ方も増えています。

海外での散骨に必要な手続き

海外のビル群

日本から海外に遺骨を運んで散骨を行うためには、手続きが必要です。また、相手国へ遺骨を持ち込むための手続きが必要なケースもあります。国や地域によって必要な手続きは異なるため、事前に正しい情報を集めることが大切です。現地のルールに違反してしまうと罰金を課される可能性もあります。

そういったトラブルを避けるには、海外の散骨を請け負っている専門業者に依頼するのが得策です。手続きに関しても、専門業者なら事前にどのような書類をそろえればいいか分かっているので安心できます。

飛行機にご遺骨を持ち込むことは可能

海の上を飛ぶ飛行機

海外で散骨を行う場合は、ご遺骨の取り扱いについて不安を覚える方も少なくありません。以下のような疑問や注意点が挙げられます。

ご遺骨は飛行機内に持ち込めるのか

海外で散骨を行う際、パウダー状にしたご遺骨を手荷物として飛行機に持ち込めるのかどうかについて心配される方は多いですが、その点は問題ありません。遺骨は機内持ち込み手荷物として認められています。そして、持ち込み方にも特に決まりはありません。

しかし、骨壷をそのまま持ち込むといった、第三者が見てご遺骨と分かるような状態での持ち込みはやめるべきです。きちんと風呂敷や紙袋で覆うなど、ほかの方への配慮を欠かしてはなりません。

持参しておきたい証明書は?

絶対に必要な証明書はありませんが、念のために内容物の証明として、「埋葬許可証」「粉骨証明書」を持参しておくと、空港の手荷物検査もスムーズに通過できます。

また、国によっては厳しい入国審査でチェックを受けることがあります。そのため、英訳された証明書や書類があると役立ちます。

国や地域で異なるルールやマナーを知ろう

海の見える丘にたつ展望台

海外で散骨を希望する場合は、訪れる場所の法律や規制についてよく調べる必要があります。

散骨に関するルールやマナーは、その国や地域によってさまざまです。法的に関していうと、海外も日本とあまり変わらずに国としての規制はなく、州や地域などによってルールを設けてあるようです。

国全体として規制がないからこそ、それぞれの地域や自治体のルールが細かく決められている場合があるので注意が必要です。

アメリカの場合

アメリカで散骨を行いたい場合は、散骨エリアがある州の法令を把握します。例えば、日本人が散骨に多く訪れるハワイでは、散骨は陸地から3マイル以上離れた場所で行わなければならないという州の法律が定められています。

イギリスやフランスの場合

イギリスやフランスでは、散骨という供養方法自体には非常に寛容です。しかし、自然の生態系に影響が及ばないように、散骨できるエリアが厳格に定められています。この規制によって、墓地や協会、火葬場に散骨するスペースが設けられています。

このように、散骨の方法は自然環境を優先したり、宗教を重視したり、故人の希望を尊重したりと国ごとに大きく違うことがわかります。

日本と同様にルールやマナーを守った散骨が大切

野原に座っている家族

かつては主に宗教的理由により、土葬が一般的であった海外でも最近では火葬・散骨を選ぶ人が増えてきています。

美しい海が広がるハワイをはじめ、アメリカ本土やイギリスなどに日本から出かけて散骨することは十分可能です。そして、日本在住の外国人の方も、日本における散骨のルールやマナーを守ることで散骨が可能です。

暮らしている国や文化は違っても、大切な人へ心を込めて送りたいという思いは万国共通のものに違いありません。海外で散骨を希望する場合は、日本で行うのと同様、その土地のルールやマナーをよく理解したうえで行うことがとても大切です。

シーセレモニーでは、日本に在住している外国人の方に向けて海洋散骨を提供しています。こちらでも紹介していますのでぜひご覧ください。

外国人は日本で散骨できる?ルールや費用相場を解説


監修者 | 島田 快

散骨ディレクター・終活カウンセラーを務めております島田です。皆さまからいただきました疑問の声にお応えしながら、少しでも海洋散骨のご不安を和らげるお手伝いを出来ればと思っています。海洋散骨に限らず、終活や墓じまいに関してのお悩みなどもお気軽にお寄せください。

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