近年、社会やライフスタイルの変化によって供養方法も多様化しています。ご遺骨を海に還す海洋散骨もそのうちの一つです。
海洋散骨をする際には、船をチャーターするのが一般的です。しかし、一口に船といってもボートや小舟、漁船、遊覧船などさまざまな種類があり、どのような船を選べばよいか悩む方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、海洋散骨における船の選び方について詳しくお伝えします。また、チャーターした船ではどのような散骨のセレモニーができるのかについても紹介します。
目次
散骨に適した船とは
さまざまな種類の船のなかで海洋散骨を行う場合に適しているのはデッキと船内空間のあるできるだけ大きな船です。
散骨のセレモニーでは、ご遺骨を海に撒き、献酒や献花を行います。参列者がデッキの一か所に集まることが多く、小さな船では船体が傾いてしまう危険性があります。
また、海洋散骨を行うときは生活圏から離れたかなり沖合に出る必要があるため、波もより荒くなります。船体が大きいほうがより安定感があり、揺れも少なく安心です。
さらに、デッキの広さも重要です。参列者がゆったりと集える程度の広さがあると、思いどおりのセレモニーを自由に行いやすいでしょう。細長い船体のものより、横幅のある船がおすすめです。
海洋散骨業者の選び方
海洋散骨をする際には、散骨業者に依頼して船を手配してもらうのが一般的です。ここでは、安心して故人様との別れの時間を過ごせるよう、散骨業者の選び方や事前のチェックポイントについて紹介します。
経験と実績を確認する
海洋散骨は、法令や規制を遵守しながら安全に行う必要があります。そのため、経験と実績が豊富な業者を選ぶことが重要です。
設立年数や散骨の実施件数、過去のトラブルの有無、口コミを確認し、信頼できる業者を選ぶようにしましょう。
希望している海域で散骨ができるか確認する
故人様やご遺族が希望している海域があれば、その場所で散骨ができるかどうかは一つの重要なポイントです。
希望の海域での経験豊富な散骨業者を選ぶことが重要です。その海域の特性や天候を熟知した業者であれば、安全にそして故人様の希望に沿った散骨を行うことができます。
プラン内容を確認する
散骨業者を選ぶ際には、プラン内容を確認することが大切です。基本料金に含まれるサービスの内容やオプションのプランなど、明確に説明してくれる業者を選びましょう。複数の業者から見積もりを取ることで、大体の相場を知ることができます。
実績豊富なシーセレモニー
海洋散骨は自由度の高い葬送方法であり、ご遺族によってご利用の仕方やご希望のかたちもさまざまです。シーセレモニーでは、年間100件を超える海洋散骨をサポートしています。豊富な実績と丁寧な対応で、ご遺族のご希望に添えるサービスを提供いたします。
乗船される方の人数やセレモニーで行いたいプランなどに応じて、適切なクルーザーをご提案可能です。
また、定員人数までなら何名乗船しても料金は変わらないため、人数の増減がある場合も安心して利用できます。
ご遺族にとって大切な記念日となる故人様が海に還る日。故人様とゆかりのあるみなさまで特別なひとときをゆっくりとお過ごしください。
中型以上のクルーザーがおすすめ
クルーザーは、一般的に小型・中型・大型というように大きさで分類されます。
ご遺族で散骨セレモニーを行う場合は、中型以上のクルーザーがおすすめです。船内は広めの造りになっているため、セレモニーをゆったりとした空間で行えるのはもちろん、かけがえのないひとときを落ち着いた空間で過ごせます。船が沖合まで行く間、デッキに立って風を感じるのもよいでしょう。
また、10名様以上でのご利用も可能なのでご遺族だけでなく多くのご親族にも乗船していただけます。
セレモニーを終えたあとに会食をご希望される場合も、中型以上のクルーザーであれば対応できます。事前に乗船者全員が着席できるかどうかも確認しておくと安心です。
以下では、シーセレモニーが提供しているおすすめのクルーザーを紹介します。
ドーバー号
木のぬくもりが感じられるドーバー号は小型クルーザーです。
定員 | 9名 |
散骨エリア | 東京 |
乗船桟橋 | 越中島桟橋 |
船内のメインフロアは調度や材質にもこだわり、高級感のある赤いソファーが設置されています。
散骨をするデッキには雨よけがついていますので、雨の日でも濡れることなくセレモニーが行えます。また、小型クルーザーながらお食事オプションにも対応可能です。
ミッドブルー号
ミッドブルー号は、やや大きめの中型クルーザーです。
定員 | 20名 |
散骨エリア | 東京・横浜 |
乗船桟橋 |
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ミッドブルー号の最大の特長は、後方デッキにある特注のボックスソファー席です。広々としたソファーには最大10名様が着席でき、この場所での飲食も可能。ラウンジのような船内には個室やソファー席が多数あり、最大20名様まで着席して会食を楽しめます。
ほかにも、モニターやマイクも完備しているので、催し物やレクリエーションの企画といったご要望にもお応えできます。
ルーカス号
故人様のご親族、関係者様など多くの方が出席されるセレモニーでは、大型クルーザーのルーカス号がおすすめです。
定員 | 70名 |
散骨エリア | 東京・横浜 |
乗船桟橋 |
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着席可能でゆったりとした広さが魅力。クルーザーの2階部分が全て屋上デッキになっているため、広々とご利用いただけるのが特長です。
多くの方が参加される場合でも、デッキで集合写真を撮影できます。マイクやモニターのほか、最新式のLED照明による非日常的な演出も可能です。大型クルーザーならではのゆったりとした空間で、華やかに故人様をお見送りいただけます。
中型以上のクルーザーでできること
船内やデッキの空間に余裕のある中型以上のクルーザーでは、散骨セレモニーを終えたあと、みなさまでゆっくりと会食をお楽しみいただけます。
シーセレモニーでは、お食事メニューとしてシェフおすすめビュッフェ、アニバーサリービュッフェという2種類のビュッフェプランと本格船上BBQのプランをご用意。BBQプランでは、火起こしや片付けをスタッフがお手伝いしますので、安心してお楽しみいただけます。
また、海洋散骨と会食がセットになった「精進落としプラン」もご用意しています。食事の内容は、軽めのフィンガーフード、国産和牛A5等級会席弁当など、クルーザーによって異なります。そのほか、ご希望のお食事を用意することも可能なため、ぜひご相談ください。
スペースが広い中型以上のクルーザーなら、生花をふんだんに用いた生花祭壇も設置可能。故人様のお好きだった花のご用意もできますので、事前にご相談ください。
海洋散骨をする前の注意点
海洋散骨は近年注目されている供養方法ですが、実施する前には十分に検討することが大切です。
気持ちの整理をする
海洋散骨は、いつまでに散骨をしなければならないという決まりはありません。
散骨前にしっかりと気持ちを整理し、故人様への感謝の気持ちやこれまで過ごしてきた思い出を振り返る時間を持つとよいでしょう。
一度撒いたご遺骨は取り戻すことができません。焦る必要はなく気が済むまで待っても大丈夫です。
分骨も検討する
海洋散骨では、必ずしも全てのご遺骨を撒く必要はありません。ご遺骨の一部を残して自宅で供養する方もいます。「ご遺骨が手元に残らないのはやっぱり寂しい・・・」と悩んでいる方は、分骨を検討するのもおすすめです。
一部を手元に残す際は、ミニ骨壺やご遺骨アクセサリーを利用して供養ができます。
安心・安全に運航するために
海洋散骨でチャーターする船はどのようなタイプがよいかをご紹介してきました。セレモニー向きの船を選ぶことはもちろん、海洋散骨を行うためには何より安心・安全な環境を整えることが必要です。
シーセレモニーでは、お客様により安心していただけるよう3つの保険に加入しています。船の運航中の事故やけがに対応できる船客保険、運航中以外の事故に対応する旅行業保険、食中毒といった不慮の事故に対応する事業活動包括保険です。
また、散骨プランをご利用の際にかかる費用には、全て保険料が含まれています。安心してご利用いただくために、ご不明な点はどのようなことでもお気軽にご相談ください。